PIECE OF LIFE 30周年記念ベストアルバム

これまで30年間でリリースされていた10枚のアルバムの中から
ライブで人気の曲を中心に30曲が選ばれたベストアルバムです。
 
 
 
この10枚に最新の1枚を加えて
11枚並べてみたのですが…
感慨深いですね。それぞれのアルバムには当時の想い出が詰まっていて。

 

 

 

 

 

それらの懐かしい想い出は普段
頭の片隅に圧縮保存されているけれど
曲を聴くと、メロディがトリガーとなって
自然に解凍されていくような感じです。

 

 

私はこれまで、
他にこんなにも好きになったアーティストがいませんでした。

「人生の選択期、常にY2の声が側にいた」
という学生時代を過ごしました。

 

 

なので
Y2のアルバムを聴いていたら、
「ほんとに若かった頃の歴史が刻まれているなぁ…」
と感じるんですよね☺️

 

 

 

 
11枚のアルバムは、それぞれ「魅力」というか「持ち味」というか
個性がありますね。
Y2の音楽の表現形式が変わっていたり、制作スタイルが違っていたり…

 
もちろん大手プロダクションにいらっしゃった頃は、
色々と大人の事情もあったと思います。
レコードメーカーとの契約もそう。

 

 

 
そういう、業界内の詳しいことは
一切ファン側には分かりませんが

 
いつだって、どの状況に置かれても
Y2は
ありったけの力で、自分の信じる道を歩んできた、
そんな30年だったと1ファンとして感じています。

 
 
 
 
 
 

残念ながら、店舗では欠品中。
タワレコさんにも、日本クラウンさんにも電話で問い合わせたのですが
 
予約分で完売、
入荷は未定で、新規予約の受付は中止しています
 
とのことでした…。
 

 
 
  
 
 

  
 
 
 

30年の軌跡。
こんなにも長くアーティスト業を続けられるというのは
彼の才能、情熱、そして
人柄あってこそだと思います。

 

 

私のこの30年は
最初の10年は夢見る学生でした。
残りの、今日までの20年は、学生時代の理想とまったく違った業界で働く社会人となりました。
 
 
中学、高校、大学の10年間、
Y2の楽曲とともに
未来を描けたことは、
私にとってとても良い思い出です。

 
 
直近5年、再びY2のファンとして戻ってくることができ
夢を抱いていた学生時代とは異なった感覚で
曲を楽しんでいます。

 

 

 

 

 

 

このベストアルバム収録曲に入った10枚のアルバムは
ジャケットデザインのカラーもそれぞれ違っていて、似ているものはありません。

 
それぞれのジャケットデザインから得られる印象も
当時のY2を反映しているようで、趣深いです(私は職業柄…気になります)。

 

 

 

 

厳選された30曲を1曲1曲、
今一度、順にじっくりと聴きながら
癒されようと思います☺️

 

 

 

 

 

 

 

 
 
  

 

DISK 1
01. Get along together -愛を贈りたいから-

02. Good-bye Love Road

 

この2曲が収録されているのは

1st Album Remix. 
1993.11.10 Release
BACK TO THE TIMEです

 

BACK TO THE TIME

  
 ROYAL BLUE

 C:85 M:48 Y:0 K:30
 

「ROYAL BLUE / ロイヤルブルー」のカラーの印象がある1stアルバム。
少し紫の入った濃いめの青は、深く澄んだ夜をイメージさせます。
この頃の声には、今とはまた違う「透明感」もありますね。端正なお顔立ちと、スーッと入って来る声。
歌詞は青春時代の恋のことも綴られ、26-7歳の頃の超爽やかなY2がレコーディングした珠玉の10曲。
 
まさに「青」から次のステージへ、これから熟していくアーティストの「お披露目アルバム」になったという感じでしょうか。

 

 

 
 
 
Quote: ORICON WEEKLY 1993.10 /出版:オリコン


 
 
 
 
  ↑6位(ニューバージョン)と30位(オリジナル)に同時ランクインするという、極めて稀なヒット曲でした。
 
 
 
 
 

多くの方が知っているのはリミックス盤で、本当のデビューアルバムは
自主制作されたBACK TO THE TIME↓
(10万枚で生産打ち切りとなったそうです。)

1stアルバムのオリジナル盤とリミックス盤、
聴き比べた方は分かると思いますが、音がやっぱり違いますね。
 
 
 
 
 
 
  
 
 
 
 
1993年、何気なく見ていたテレビの音楽番組。
せつない表情で「Get along together~愛を贈りたいから~」を歌うY2を見て衝撃を受けました。
ものの5分で虜になり、偶然録画していたため、何度も何度も夜遅くまで繰り返し再生したんですよね(早く寝なさいと親に怒られる😅)
 
 
 
 
翌日、友人に学校で「すごいいい曲!すごい素敵なアーティストがいた!」と言っていたら、
「あの人カッコいいね。アルバムが出てるみたいよ」と情報をもらえました。
当時はインターネットが無かったので、リリース情報を知るのには、音楽雑誌を買うか、CDショップに行くか、口コミで聞くしかなかったんですよね。
 
 
 
私の地元、ほぼ田畑しかないのですが
一応、大きな道沿いには、レンタルCDショップと、
6畳くらいの広さの小さなCDショップが存在していました。
 
 

まずレンタルCDショップにアルバムを確認しに行きました。
「あっホントだ!アルバム出てる!青い!」と入店してすぐ目につきました。
 
 

 

この時の光景、覚えています。
今週のTOP10みたいなランキングが、入店してすぐわかる目立つところに並ぶんですが
「BACK TO  THE TIME」のアルバムがズラーっとたくさん並んでいました。
 
 
手に取り、まじまじと見て「よーし確認したぞ!」と店を出て
今度はCDショップへ行き、「BACK TO  THE TIME」を探しました。
 
するとね、顔がアップの「BACK TO  THE TIME」が数枚と、
違う写真(車が背景)のアルバムが「1枚だけ」あったんです。
 
 
ん?タイトルも、入ってる曲も一緒。でもデザインと髪型が違う…
 
これは何だろう? どういうこと?
 
 
 
不思議に思いながらも、さっきレンタルCDショップで確認した「BACK TO  THE TIME」が数枚あったため、それを買いました。
 
帰宅してアルバムを聴き、
「なんて素敵なアーティストだろう」と感動し
部屋にこもってこのアルバムを聴き続けました。
特に「Good-bye Love Road」を聴いたときの脳内の化学変化は忘れられません。
 
 
  
 
 
 
 
 
 
すると、だんだん以前の「もうひとつのBACK TO  THE TIME(車が背景)」が気になって来るんですよね。
 
 
あれはいったい何なんだろう。
入ってる曲が同じでも、聴いてみたいな。うん、聴きたい聴きたい!
1枚しかなかったから、売切れたらどうしよう…他にも狙っている人がいるんじゃないか…

 
 
と、社会科の地図帳を開き市内の人口を調べて
「こんなところに〇万人もいるのか!」と心配していました(←本当の話)
 
 
早く正月が来ないかな…お年玉、お年玉…
 
   
皆さんリミックス盤を買ったのか、この1枚を私は手に入れることができました
年が明けお年玉を得てから買いに行ったんです。
 
そのときCDショップのお兄ちゃんに
「あっこれね~新しいのが出てて、こっちだよ」
と言われたのですが「いえ、いいんです」と言って買いましたね(笑)。
店員のお兄ちゃん「えっ」って顔してたな😅
 
山根康広さん BACK TO THE TIME
 

 

 

山根康広の手元に、出来上がったばかりのアルバムが届いた。
レコーディングはもちろん、ジャケット写真の撮影、タイトル文字までも、全てが手作りのファーストアルバム。
記念すべき第1作。だが、これを自己の記念だけにしてはいけない。このときから山根康広の新たな試練の日が続くのだった。

彼は悩んでいた。初めてぶち当たったメジャーでの壁だった。
アルバムのリリースに備え、デビューシングルを発表することとなった。それ自体は何も問題ない。問題となったのは、その選曲だった。
彼の中の第一候補は「Good-bye Love Road」だった。ところが、レコードメーカー内の一致した意見は「Get Along Together」。多数決の末、一票差で負けてしまった。理由は簡単だ。タイアップも何もついていない新人アーティストがデビューするんだ、バラードの方がインパクトあるよ、と。
もちろんこの歌は、友人に贈った大切な歌ではある。しかし、自分の魅力を最大限に引き出す楽曲がスローバラードとは思えなかった。それでも、多数決の前に反発はできなかった。
  
1993年1月21日、市内のレコード店へ足を運んだ。
決して大々的なデビューではなかった。それでも棚に並ぶ自分の名前を発見したとき、彼は静かに、そして深く喜びを嚙みしめていた。
ここまでの長い道のりが思い出された。そして、これから続く、さらに長い道へと思いを馳せて彼は店を後にした

Quote:DATA BOOK 栄光への軌跡

 
 
 
 

 

デビューしたとはいえ、生活が急激に変化することはなかった。毎日会社へ行き、仕事をする、仕事が休みとなる土日はライブイベントに出かける、という日が続いた。
ライブとは言ってもバックメンバーはキーボーディスト1人。場所もデパートの屋上、駐車場、ゲームセンターの横、遊園地ではジェットコースターの下、など、およそ歌を披露する環境ではなかった。
ライブハウスに集まってくれる人とは違う。ここでは、楽曲どころか彼の名前すら知られてはいない。それでも彼は懸命に歌った。一人でも多くの人に聞いてもらえるように、少しでも伝わるように。

 そのうちラジオ番組のゲスト出演が少しずつだが増えてきた。ライブイベントは会社が休みの土日にあったから仕事に支障はなかったものの、通う日が続いた。

会社には内緒だった。課長を除いては。
「好きなことをできるのは今だけなんだ。行ってこい。あとのことはフォローしておいてやるから。」
課長はこう言って送り出してくれた。そうは言うもののこの二重生活に亀裂が入るにはそれほどの時間はかからなかった。レコードメーカーの担当者は仕事を絶対にやめるなという。
「何の保証もない今の状況でアーティスト1本でやっていけるほど甘くはない。」
口を酸っぱくして言われ続けた。
会社を抜けて局に入った彼を、ディレクターは不思議なものを見るような目つきで見た。
無理もない。マネージャーもつかず、スーツを着用、挨拶の際には会社の名刺を出してゲスト出演するアーティストなんて今までいなかっただろうから。
 
一方では仕事に支障をきたしてまで会社に残り続けていいのかという疑問もあった。応援してくれている課長を結果的に裏切りかねない状況に彼は悩んだ。
デビューして半年、地道な努力の甲斐があって、有線チャートをジリジリと登り始めた。そして彼は夢への決断を下した。
1993年7月、勤めていた会社を退職。アーティスト活動に専念することとなる

Quote:DATA BOOK 栄光への軌跡

 
 
 
Y2の誠実さは、長きに渡るファンでも
時折胸が苦しくなるほど。
 
当時の回顧録を読ませていただいても
本当に真摯に音楽と向き合っていたのだな…と実感します。
 
 
 
 

 

2枚のアルバムを並べてみる。どちらのアルバムにもこのタイトルが印刷されている。
1993年3月にデビューとしてリリースされた初回プレス盤、そして同年9月にリリースされたリミックス盤。
かたや友に車を借り仲間に撮ってもらったジャケット。
もう一方はまばゆいばかりのライトに囲まれたスタジオで撮影されたもの。リミックス版はあらゆる面において初回版よりも時間と費用をかけた。アナログからデジタルレコーディングへ、そしてシンセサイザーから生の弦楽器ストリングス管楽器ブラスへ。
聴き比べてみると確かに違う。詞の持つ世界をよりドラマティックに各楽器のアンサンブルが演出している。
誰もがリミックス盤をグレードアップ盤と思うだろうし、実際そうであることに間違いはない。彼も資金が足りずに断念していたアレンジや楽器を取り込むことにより、自分の歌の世界に広がりを持たせ引き立たせることができたのであろう。
しかし、しかしである。このオリジナルとも言えるインディーズ盤を聞き込み、まだ無名の彼を応援した人たちの思い、そして全国へと彼を押し上げたすべての奇跡はこの1枚に詰まっている。サラリーマンとシンガーソングライターという2足のわらじを履き、夜中に車を飛ばしてスタジオへ通っていた彼がいたからこそ、あのオリジナル盤があったからこそ、プロアーティストとして本当の意味でのリミックス盤がここに生まれたのである。

Quote:DATA BOOK 栄光への軌跡

 

 
  

Get along together -愛を贈りたいから-

言わずと知れた、ウエディングソング。
今の40代以上なら誰もが口ずさめる、平成を代表する名曲です。
50代60代の方だと、ご自身の結婚式で流されたかもしれませんね。
 

 
 
  

デビュー曲がめちゃくちゃヒットした、ということで
Ȳ2のことを、いわゆる「シンデレラストーリー」の人だと頭に思い浮かべた方もいるかもしれませんね。
 
 
いえ、その裏には果てしもない、彼の努力がありました。
そしてデビューされてからも、数々の試練がȲ2を待ち構えていました。

  
 
 
普段、そういう苦労話はあまり本人の口からは聞けません。
 
 
ただ、
ポロッとラジオで話されたときや
スタッフさんのライナーノーツやFC会報で知ることができ
  
 
我々ファンにとっては
「(Y2は口に出さないけれど)とても苦労してる人」
ということを実感しています。

 

Ȳ2の誠実さは一切変わっておらず
ライブでは常に全力疾走。一切の手を抜きません。

 
  

「今年も(こんな田舎に)来てくれるかな…」と祈っていたあの頃と
年に何度もライブに行けるようになった今
 

 
 
キラキラした「王子様ルック」から
渋い「イケオジ」
に変わられましたが
 

 
仕事に対する真摯な姿勢や
観客への温かい視線は
この30年、何も変わられていません。 
 
 
 
 Ȳ2との出会いの曲。
これからも、大事にしていってほしいな
と思います。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

Good-bye Love Road

Y2の曲でどれが一番好き?と聞かれると、
おそらく私はこの曲を推すと思います。
 
 
Y2のライブでは、かなりの頻度でこの曲はパフォームされます。
ファンにとっても人気の曲の一つですが、
何よりȲ2もこの曲でデビューしたかったと言われるほど。
 
 
 
アコースティックギターの音色から始まるこの曲は
歌詞が素敵なストーリー展開になっていて
初めて聴いたときでさえ
頭の中に情景が浮かんできました。
 
 
 
ただひとり、僕の夢を素敵だと言ってくれた彼女
 
嬉しくて眠れずに迎えた朝
 
彼女を乗せて100万ドルの夜景へ走らせる赤いクーペ
 
彼女を離れ、夢へのチケットを手に入れた僕
 
家庭をもった彼女
 
月の光に照らされるシルバーロケット 
 
 

初めて聴いたとき
自然と、様々なことが肉付けされたドラマが自分の脳内で再生されました。
今も忘れられない瞬間です。

 
 

その日を境に私は夢見る少女となりました。
 
 

キラキラと輝く自分の将来。

 

Y2との出会い=夢との出会いでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

03. Yellを君に
04. 恋人よ
05. 永遠の約束

 

この3曲が収録されているのは

2nd Album
1994.04.21 Release
DESTINY -夢を追いかけて- です

 

DESTINY -夢を追いかけて-

  
 LEAF GREEN

 C:30 M:10 Y:100 K:20
 

「LEAF GREEN / リーフグリーン」のカラーの印象がある2ndアルバム。
春の新芽や若葉を想像させる、明るい緑色は
世間に名前の知られたY2が「待望の2枚目」としてリリースした
フレッシュさ溢れる、若さに満ちたイメージを持たせているようです。
新緑、若葉の色が美しい2ndアルバム。
「これから伸びていくエネルギー」を感じさせるアルバムです。

全くもって個人的な体感ですが、世間一般的に「DESTINY」が最も人気の高いアルバムのように感じることもあります。
 
 
  
  
 

 

 
 
 
 

Quote: GB 1994年

↑アッ…         ↑アッ… 

 

このアルバムには彼のステージでよく歌われる代表的な楽曲が多く含まれている。なぜならここにはプロのシンガーソングライターになってからの音楽的な試みが凝縮されているからであろう。アレンジでは初めてのリズムボサノバに挑戦した。間奏に民族楽器パンフルートを取り入れた。自分の声を重ねて録音する自ハモコーラスアレンジによって楽曲の表現がより広がった。
 
このアルバムでは初めて他のシンガーに提供した作品がある。郷ひろみに送られた「LAST SCENE」だ。通常「楽曲提供」と言うと、提供された側のアレンジャーがそのシンガーに最も適したアレンジを施すため、作曲家がアレンジまですることはない。ところが彼は郷ひろみらしいアレンジで本人を一発KOし、ピアノとコーラスでレコーディングに参加。さらにプロデュースまで行っている。
歌う人の魅力を最大限に引き出し、かつ楽曲の魅力をも倍増するアレンジセンス。その音楽的才能に山根康広の神髄を見たような気がした。
 
このアルバムで彼は新たなる挑戦を試み、そこからまた一歩大きくなった彼の世界がこの1枚に溢れている。

Quote:DATA BOOK 栄光への軌跡

 

 

Yellを君に

 

「元気が出る曲を書いてほしい」という声が多く
その要望に応えてY2が書いた曲。
ファンからの反応が大きく、同年9月にシングルカットされました。

 

Yellを君に 山根康広 

 

 
 

優しい雰囲気でスタートするこの曲
フィンガークラップとコーラスの中
歌詞がアカペラで始まります。

  
 

やさしいY2の声は、まるで本当に
 
「胸を貸すから」「肩を貸すから」
 
と言ってくれるようでした。

 

 

このアルバムがリリース(1994年4月)されて少しした頃
悩むことがあり、
夏休みはずっと泣いていたように思います。
 
多感な頃だったので、あまりのストレスで脱毛症になってしまいました。

  

自室にこもり、CDラジカセをonにし、
▶▶マークを3回押して、表示を04にする。
そして再生ボタンを押すと始まるのは、この曲でした。

 
 

間奏で流れるパンフルートが切なさを助長し
胸がキリキリと収縮するようでした。

止まらない涙。

今ではなんてことないことでも
中学2年生なりに悩み、苦しんでいました。
そんな私を励ましてくれたのが、この曲です。

あの14歳の夏に、擦り切れるほど聴いた
「DESTINY」、そして「Yellを君に」

あのとき、どんなに励まされただろう…
 

 
 
10年以上のブランクを経て再びファンになり、
曲を聴き、当時の様子を思い浮かべ
Y2に多大な感謝の念を抱いていたあの頃の気持ちを思い出しました。

  
 

 
 
 

当時の「Yellを君に」
…私の肌感覚なのですが
 
 
1994年、音楽雑誌ではこの曲に関する投書が多く紹介されており、
非常に多くの方に影響を与えた曲だという印象があります。

「Yellを君に」への声は、音楽雑誌にチラホラと散見されました。
形として手元に残っているものとしたら
この文庫本がそのひとつです。
 

山根康広さん Yellを君に
 

今の僕にできること、あなたを心から応援します。僕のいちばん大好きな歌を、いちばん大切なあなたへ、山根康弘さんのYellを君に。

 

 

これは、16歳の男の子が転校してしまう彼女に送った恋文のようです。

 

こういった、書籍として形が残ったもののほかにも
「この曲を聞いて人生を見る目が変わった」
「とても励まされた」
という声が当時たくさんありました。

 

 

 


このキーホルダー。通学カバンにつけていましたね。
ファンクラブ発足時の入会記念にもらったような…?記憶が定かではありません。
 
 
 

  

何か…ものすごい力がある曲。 

パンデミックでステイホーム中の2020年春、
息子の幼稚園、娘の保育園がクローズし
 
寝かしつけたあとの深夜、
STARTING OVER 2014ライブのBlu-rayを観て
この曲を力強く歌うY2の姿に号泣していました。
 
 
 
 
 
 
あれから何年経った?
でも、私はまたこの人に励ましてもらえている。
 

たまに夜泣きする娘をトントンしながら
 

 

「いつまでこの悲劇は続くの?」(1994)
「いつまでこの悲劇は続くの?」(2020)
 
 

不安とストレスに押しつぶされそうな気持ちを
Y2に癒やしてもらったことを思い出します。

 

 

 

 

 

恋人よ

Y2 BESTソング リスナー投票ランキングでもTOP 10入りしていました。
アコースティックギターの音色が親しみを感じさせる、人気の曲です。

 
恋人よ  恋一夜(こいひとよ)

 
 
韻を踏んだ歌詞は耳に心地よく入ってきます。

 
 
タイトルの「恋人よ」というのは
付き合っている彼女に対してではなくて
想いを寄せている「近くて遠い君」。

 
 
 
恋は一方的な片想い
愛は双方的な両想い

 
  
 

Y2が抱く、その「言の葉」のイメージ。そこから来たのが

 
「恋を愛に変えたい」

 
 
という、この曲の最大の聴き所の歌詞です。

 
 
 

2ndアルバムにして
リリシスト(作詞家)としてのY2の才能を世間に知らしめた
素敵な楽曲です。

 
  
 
 
 
 
 
 

  
 
 

 

永遠の約束

ライブでの鉄板ナンバーのひとつ。
 
ドラマティックな歌詞は、
さすが
ロマンティストY2にしか書けない言葉の連続。
 
うっとりするような、そしてホウッ…とするような
人気曲ですね。

2ndアルバムのタイトル「DESTINY」のコンセプトである
「運命」を叙述した歌詞。

僕らが出会うことは、生まれる前から決まっていた

 
そして
運命は自分の力で変えられる。
だから今後何が起ころうとも

君と二人一緒に夢を見つめていくんだ 
そうしていこう それが僕たちの新しい運命だ

 
という力強さを感じる歌詞です。

 
 
 

「運命」を英語でいうと
DESTINY のほかには FATE もあげられるかもしれません。
 
しかしアメリカ人の知人に聞いてみると
FATEはどちらかというと、過去に起こったことに対して使う。
DESTINYはどちらかというと、将来起こることに対して使う。
と言っていました。

 
FATE / 宿命
DESTINY / 運命

 
日本語にすると、こんなニュアンスなのかもしれませんね。

 

君と出会うために僕は生まれてきたと信じた

 
(若い頃に)一度は言われてみたいな…
と思えるほどの甘い言葉ですが
 

この曲をライブで歌うY2は
声量がものすごく、とてもパワフルなので
 
実際は、「甘さ」というよりは「男性の力強さ」を感じる曲です。

 
 
 
  
 

ライブの後半あたりでよくパフォームされる人気曲です。

イントロでは、天を指差すY2。
びっくりするのは、現在もその体の角度がリリース当時と変わっていないこと。
 

年齢を感じさせない力強いY2に、
「これからも着いていきます!」と思わせてくれる
パワフルなナンバーです。

 

 

 
 
  
 
 

 

 

06. 恋という名の翼
07. Final Chance
08. Everyone
09. ALWAYS -いつまでも変わらない-
10. STAGE -Born in 66-

 

この5曲が収録されているのは

3rd Album
1995.09.20 Release
Born in 66 です

 

Born in 66

  
 GOLD

 PANTONE- 8364C
 

「GOLD / ゴールド」のカラーの印象がある3rdアルバム。20代最後のアルバムということでリリースされました。
まさに黄金期を迎えたY2の輝かしい名曲が詰まっています。
 
力強く光沢のあるゴールドは目をひきます。エレガントな輝きは、温かみや優しさも感じますね。
誇りと自信を持って、ジャパニーズミュージックシーンに名声とステイタスを得たY2を象徴しているよう。

 

このアルバムは海外レコーディングされたそうです。オーストラリアのパースという街で、とても過ごしやすかったと。
「豪州では「A(エイ)」発音が「アイ」になる」、っておっしゃってました。私もオージーと話すときは「GREAT!(ぐらいと!)」って吊られます(笑)。

パースのスタジオでの出来事。
イギリスのロックバンド「The Shadows」のハンク・マーヴィン氏が隣のスタジオでレコーディングしていて、一緒に写真を撮られたっておっしゃってました。
 
  
「でも僕ごときが気安くしゃべれる位置の人じゃないから」

(↑いつも控え目(´・ω・`))

 

 

 

 

このアルバムが全2作と決定的に異なる点はそのサウンドにあるだろう。ロック、特にオルガンの効果的な使用がその感を高めたと言えるのではないだろうか。
レコーディングスタイルはさらに進化し、奥深く色を添えたきめ細かいアレンジが楽曲の中で効果的に施されてることがわかる。コーラスアレンジはさらに厚く、歌詞がストレートに繋がってくる。リズムにおいてはこれまでになかったワルツやジャジーなスタイルを取り入れることにより楽曲の幅を広げている。
 
また本作での初海外レコーディング(オーストラリア/パース)がもう一つの大きなポイントと言えよう。ボーカルの味を最大限に活かすエンジニアの姿勢に学ぶところも大きかったと彼は語っている。
 
そして忘れてはならないのがこのアルバムに初めてのCMソングが収録されていることだろう。CMイメージに合わせた楽曲がクライアントの絶賛を浴び、「是非出演してくれ」と言われたのだから。
 
最後に楽曲テーマがアルバムタイトルともなった事実上のタイトルチューンは、これまでのラブソングという枠を超え、等身大の自分を歌った作品として最も注目すべきであろう。アマチュアから現在に至る彼の歩みと気持ちを綴ったこのナンバーからは、彼の本音がひしひしと伝わってくる。そういった意味においてもデビュー前からここまでの軌跡をたどった3枚の集大成ともなる傑作と言えよう。

Quote:DATA BOOK 栄光への軌跡

 

 

 

恋という名の翼

 

山根康広さん 恋という名の翼

 

 

 

5thシングル「恋という名の翼」は1995年5月に発売。
Y2の「甘く切ない世界観」がこめられた音楽が、ご本人が出演されたCMの映像と実に合っていました。
 
ミルージュを飲んで、そこからイメージを膨らませて曲を書いてほしい、
という依頼だったそうです。
 

 

切ないような甘酸っぱい感じでしたね。
”セカンド・ラブ”を僕なりにキーワードに作ってみました。
2度目の恋の感じが新商品ミルージュのイメージです、とクライアントに言われたそうです。
 
 
 

 
東京でホテル暮らしに入っていた時期に、ホテルの部屋で一気に作ってしまったから、アコギ一本で歌えるというイメージもある曲かな
 
 
 
 
 
タイトルは、考え込まずにピンっとひらめいたそうです。
 
 
自分の持っている”想い”というものを”翼”という言葉で例えたものなんです。
それで”空”というのが、”自分の胸の中”ということで。
 
迷っている部分があったり、風があるがゆえにちょっと自由すぎる意味で、さすらうっていう意味でも”翼”という言葉は、この曲にとっていい言葉かなと思って。
 
 
 

 
  Quote: GB 1994年
山根康広さん 恋という名の翼

非売品のプロモーションCDは、
私は懸賞で当たりました。
 
当時はハガキで応募する時代。ポストにハガキを入れる前に
「当たりますように…」と祈りましたね(笑)
 
 
  
 
  
 
 

 

  
 

CMの中では、Y2のナレーションが入っていました。
「たった一度の セカンド・ラブ」
っておっしゃっていましたね。
 
  

 
歌詞の中では”2度目の恋”とは打ち出していないけど、聴いてもらったらわかる

 

いつもは男の側からみた詞が多いけど、
この曲は「二人の視点」に立った詩をかいてみたそうです。

 

やっぱり恋っていうのは、二人で作っていくものじゃないですか。
主人公の男女二人は、若い時に初恋に近い感じで走ってた。
色んな苦い経験もし、結末としては、
今も付き合ってるとも取れるし
それはそれでいい経験としてまた今は違う恋をしようとしている。
どちらにも取れるようにしてるんです。あえて言葉を使わずに、そのシチュエーションを描いているんですけど。

 

初恋は熱くなって楽しいだけ。そういう印象がありません?
そこから得た教訓で、少しだけ大人になってもう一度恋に向かおうとする。
恋を重ねていくことでカッコよくなりきれいになるんだと思います。

 

この曲、
1コーラス部分は海とガレージ、
2コーラス部分は夜の街角。
何年分かの時間経過が表されています。

  
 
 
 

 
   Quote: GB 1994年
山根康広さん 恋という名の翼
 

 
 
 
 
 
懐かしい…
 

 
 監督が曲を聴いて絵コンテをまとめて、
  
・タイトルからして、広がった空間
・歌詞に海が出てくる
・早朝
 
 
ということで、スタッフが海辺で撮影場所を探したたそうです。
ロケハンをいろいろしたそうですが、
アルバム「DESTINY」のジャケ写をした場所とほぼ同じところに
最終的に決まったそうです。
 
 
 
「やっぱりここだ、ということになったみたい」
「服も今日着ている、このままだし」
「前提として僕の曲を気に入ってくれ、大事にしてくれた上で、
ビジュアルも曲の世界でいきたいという要望で、たまたま僕が出たというだけの話です」

 
 
 
15秒のスポットCM。
バラードじゃその時間の中では聴かせきれないと思われ、
実はこの曲は「Everyone」よりテンポが速いそうなんです。意外!
 
 
 
”車編”では、車から降りたY2が歩くシーン
”表情編”では、目を閉じているY2(かなりアップでした😍)が少しずつ目を開いていくシーン
 どちらもファンには超絶嬉しい15秒でした🥰
 
 
 
 
  
 

ただ、Y2は相当恥ずかしかったようです。
 
「(CMを)昨日観たんですけど恥ずかしいですよ」
「…曲を聴いてください。…ねっ」
「僕の曲は知ってても顔って知らないでしょ。本人だってわかってもらえないんじゃないかなぁ」
 
 
 
初夏から夏にかけての商品のCMだったから、
夏向きの薄着で2~3月に撮影をされたそうです( ;∀;)
 
  

夜明け前後の15分が勝負だったそうなので、連日3時起き、NGが出ると翌朝やり直し…
 
昼間は顔アップのシーン、車で走るシーン、夜のロケ、曇ってて光が足らない、風がやむのを待つ、船が行き過ぎるのを待つ、
 
など当時のインタビュー記事を読んでいても、CM撮影ってタイヘンなんだなぁと泣けてきます😭😭😭
  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
    

Final Chance

アマチュアバンド、BE-FREE時代からの名曲。
アレンジをカッコよく変え、「Yellを君に(シングルバージョン)」のカップリングとしてリリースされました。
 
 
特に間奏のサトシさんのギターがカッコいい!素晴らしすぎる😍

ええ、この曲(Yellを君に)はもともとみんなから「元気が出てくるような曲を作ってほしい」という手紙をもらって、それでできた曲だったし、アルバム(DESTINY)を発表してからも「シングルにしてくれ」っていうリアクションが事務所だとかレコード会社の方へすごくあったんで、予定外のシングル化が実現した曲だったですからね。
 

しかも、このカップリングに入れた「Final Chance」も、最初はライブでしかやってなかったんですけど、(各)ラジオ局とかにかなりリクエストが来ていたみたいなんで、じゃあ、ということで入れることになったわけで。

Quote:昔の音楽雑誌(たぶんPATI-PATI)

 

 
 
「Final Chance」…リリースされてとても嬉しかったです。
放送部に友人がいたので学校でお昼にかけてもらっていました。
 
 
 

大学生の頃にリリースされた
「BE-FREE COLLECTION PART-2」
に入っている曲で、その頃のアレンジから少し変わって、とってもかっこよくなっているんですよね。
(それ以前に大学生でこんな楽曲作ってるのがすごすぎる…)
 

 

お若い頃、インカムをつけてFinal Chanceを
右ステージセットの鉄塔の上から左ステージセットに走りパフォームされる姿なんかは
まさに、ハンサムな俳優さんが演じる「舞台」のように華やかでした

 


 
 

 

Everyone

 

 

ALWAYS -いつまでも変わらない-

 

 

 

STAGE -Born in 66-

 

 

 

11. She’s my Lady
12. MR.FRIENDS
13. ALWAYS II
14. 少年

 

この4曲が収録されているのは

4th Album
1997.06.25 Release
MR.FRIENDS です

 

MR.FRIENDS

  
 BROWN

 C:0 M:25 Y:70 K:48
 

「BROWN / ブラウン」のカラーの印象がある4thアルバム。
大地のどっしりとした印象や落ち葉の渋さを醸し出しますね。
茶色は彩度が低いため、大人にならないと良さが分からない色です。
 
30代になったY2が「自分の色」を出し始めたアルバム。
このあたりから「渋さ」がちょこっとずつ出てきますね。茶色の渋さは粋に感じます。
 
 
「原点回帰したいときには茶色を身につけて」と言われることもあります。しっかりと地に足をおろして着実に進む道を気づかせてくれるカラー。
 
レコード会社の移籍においては、様々な問題もあったでしょう。でも手堅く一歩一歩、地に足をつけて歩んできたY2。そんな堅実なY2を象徴するアルバムです。
 
 
 
 

 

この1枚から連想されるのはアコースティックサウンドとアメリカ西海岸の乾いた風だ。このサウンドを実現するために彼が行ったのは徹底的にアレンジを作り込み深みのあるLA系サウンドに仕上げることだった。そのためプラスセクションなど生楽器の対応やアカペラの多重録音など過去最大数のチャンネルを使用する大がかりなレコーディングとなった。
またトラックダウン・マスタリングにも長い時間を要した。マルチテープに入った各チャンネルの整理や定位バランスボーカルと曲全体のグルーヴ感など、最新の注意が必要だったのだ。それが結果として風を感じる乾いたサウンドを生み出したのであろう。
 
そしてもう一つ本作にはライブで欠かせない曲「少年」や武道館ライブ「ROUTE 816」のために作った「REACH FOR THE STAR」などステージで演奏される定番のナンバーが数多くレコーディングされている。
ここに来て彼が意識してか否か、ライブを軸にした楽曲作りをするようになってきたことは事実である。
  
日本クラウン4枚目のフルアルバムとなった本作は、ともすれば日の目を見なかった、あるいはフルアルバムとしては発表できなかった幻の1枚になる恐れを有していた。
彼とディレクターとの男の約束、そしてその約束を実現しようとした彼の努力が、この作品をリリースまでこぎつけたと言っても過言ではないであろう。

Quote:DATA BOOK 栄光への軌跡

 

 
確かに、このアルバムの頃から
Y2のメディア露出はガクッと減っていった記憶があります。
 
 
このことは以前ラジオで話されていて、
そこで「移籍」の関係で宣伝してくれなくなった
ということを知りました。
1996年当時はファンも知らなかったことです。
  
 
そして、MR.FRIENDSが
ともすれば「お蔵入り」する可能性があったアルバムということも
まさか、そんな状況だったなんて…
と、ファンにとっても驚くことでした。
 

 

 

あの約束がなければこのアルバムは世に出ていなかったかもしれない。
山根康広に新しく担当するメーカーディレクターがついたのは1995年の春であった。人見知りをする彼も、元ミュージシャンであり気さくな性格だったこのディレクターK氏とはよく気があった。
 
K氏の口癖は
「山根くん、一緒に最高のアルバムを作ろうよ。」
彼もこのディレクターとならいいアルバムを作れる予感がしていた。「She’s my Lady」「ALWAYS Ⅱ」この2枚のシングルリリースでK氏とのチームワークに手応えも感じていた。
「この調子ならアルバム制作の作業も一緒にできるに違いない」
そんな矢先、この計画が暗礁に乗り上げてしまうことになる。
山根康広の東芝EMI移籍だった。

 
この件についてK氏とは何度も話し合った。しかし話し合ったところで解決策は見つかりそうになかった。日本クラウンでレコーディングしたアルバム予定曲は全7曲。これだけではフルアルバムとしてリリースできない。というより、もうすでに山根康広は東芝EMIに移籍してしまい、新しいアルバムへ向けてのレコーディングもすでに始まっていた。
「もう諦めるしかないよね…」
ついにK氏の口からそんな言葉が漏れ始めた。でも彼とアルバムを作るという約束をしている山根康広は悩んだ末、彼に告げた。
「約束は守る。アルバムを作ろう。」
 
数日後、山根康広は東芝EMIの会議室にいた。彼の目的は一つ。東芝EMIでレコーディングされた3曲の音源を、日本クラウンのために貸して欲しいという、業界の常識では考えにくいものだった。
東芝EMIでレコーディングしたということはスタジオからミュージシャン、レコーディング機材に至るまで、EMIが経費を出したということである。それに加え原盤権をEMIが有しているため、その楽曲についてはたとえ山根康広の作詞作曲であったとしても、原盤権を持った会社の許可なくしては自由に使用することすらできないのである。

だが彼にはK氏との男の約束があった。そのあまりに真剣な態度と本人自らの依頼に、EMIのプロデューサーもついに折れ、最後には快く貸してくれることとなったのだ。
 
こうして「MR.FRIENDS」は日本クラウンからの4枚目のフルアルバムとしてリリースされた。
日本クラウンとしては在籍していないアーティストにかける宣伝費もなく、全くのノープロモーションで店頭に出荷されたわけではあるが、結果的にはこのアルバムがリリースされなければ、日本クラウンでレコーディングしていたアルバム予定7曲が最悪の場合「お蔵入り」、そうでなければ「OneMoment」が東芝EMIからリリースされるタイミングで「ミニアルバムとして日本クラウンから出る」という印象の薄いアルバムになっていた恐れもあるはずだ。
 
K氏との約束を守った彼は、同時に、何よりもアルバムを心待ちにしている我々を裏切ることなく「MR.FRIENDS」を届けてくれたのだ。

Quote:DATA BOOK 栄光への軌跡

 

 
MR.FRIENDS(1996)だけでなく、
栄光の季節(2015)も、
レコード会社の事情でリリースがあやぶまれた曲だったそうです。
(もう一曲の方をリリース、となったそうで…)
 
 
しかしY2としては、「栄光の季節」は
みんなにリリースを約束している曲。
 
その約束を守るために、
プライベートレーベルを立ち上げ、
自主制作盤として、メーカーのプロモーションなしでリリースされたようです。
 
  
 
 

昔からそういう、
  
芯が通ったというか、男気があるというか…
本当に、誠実さのかたまりのような方だな…といつも感じています。
 
 
 
 
 
 
 

She’s my Lady

  
 

MR.FRIENDS

トン、トトン、という、特徴的なイントロで始まります。
ハイスクール時代が舞台のこの歌詞は
Y2の青春の1ページを書いたもの。

 

4枚アルバムを作ってきた中では、今回が自分の強く思ってることというか、より内面的な部分がいちばんでてるんじゃないかな。それに今までは例えば、昔のことを書いた曲は『あの頃はこうだった』と回想して歌ってましたけど、今回は昔のまんまの気持ちで歌ってるんです。その分、言葉もだいぶ男っぽくなってると思いますよ。
 
-そういう意味でアルバム・タイトルでもある『MR.FRIENDS』は、今回のアルバムの核となる曲じゃないかと思うんですが…。
 
今までなかったですよね。友情をテーマにした曲は。2番の歌詞にもあるけど、友達がいないと立ち直れなかったこと、俺結構ありましたからね(笑)

Quote:月刊歌謡曲 1997年

 

 

「カノンの法則」が美しいこの曲。
私は「描きかけの地図を」のところで
胸がキュンとしてしまいます。
  
 
それは、
このメロディラインが美しいから、
だけではなくて
 

 
そんなハイスクールも卒業して
俺たちもやがて街を出た
 
あの丘の上

何を目指して何処に行こうかと
空を見上げてた

 

どの学部を目指して どこに進学しようか

教室の後ろに貼ってあった偏差値表を見上げ
自分の将来を模索していたハイスクール時代。
 
この曲がリリースされた頃の気持ちを思い出すから、かもしれませんね。 
  
 
 
 

  

ALWAYS II

 

 

 

 

 

16. I’LL BE THERE -この空の果てまでも-

 

この曲が収録されているのは

5th Album
1998.03.25 Release
OneMoment です

 

OneMoment

  
 COPPER RED

 C:18 M:93 Y:95 K:10
 
   BLACK
   C:0 M:0 Y:0 K:100

「BLACK & COPPER RED / ブラック&カッパーレッド」のカラーの印象がある5thアルバム。
黒と赤のコントラストがとてもスタイリッシュです。

 
 
黒と赤の組み合わせは私もたまに仕事で使いますが
普遍的な組み合わせとして日常生活に頻出します。
(例:NETFLIXのロゴ、映画バトルロワイヤル)
 
刺激的で力強い性質」があるため、キリっとしたカッコよさが出るんですよね。
視覚的に訴求力が高いんです。

 
  
シンプルなのにパワーがある。ゆえに、かなり強い「メッセージ性」を持たせたいときのカラーリングです。
 
 
 
 

 

 
 
  
そしてお若い頃のY2はとても赤色が似合っていましたね。
特にOneMomentの頃、
ビビッドな色合いは、当時の前髪の長い、貴公子のようなY2の端正なお顔立ちを引き立たせていました。
 
  
 

 
  
 
 
 

OneMomentツアーではワインレッドのシャツを着られていました。
本当にイケメンすぎて…。
 
 
 
 
目の保養を通り越して眼福
(๑♡⌓♡๑)

  

 
 
30歳を過ぎたY2は「大人の魅力」がダダ漏れしており
シャツの前をはだけた姿は
当時、ド田舎の女子高生だった私にはかなりの刺激物でした。
 
 
「マッ…マイハート……(꒪ཀ꒪)」
(↑当時の呼び名) 
 
 
 
OneMomentのツアーパンフ抱きしめて寝てたんですけど(←すみません、もうええ歳なのでしませんので)
母親に見られんで良かった😱
 
 
  

 

『One Moment』というタイトルはどこから?
 
同タイトルの曲があるんですけど、内面的な部分をちゃんと伝えたいと思う中で、一番言いたかったことがこの曲だったんです。大きなテーマとしては、たまたま移籍とかあって環境も変わって、一から始めようという部分もあったんですけど。
実は何回もつまづいたんですよね。アルバム作ってるときに。でも今ここで頑張らないと明日は見えてこないですからね…。そういう気持ちで曲を作ってたんで、最終的にはやっぱりストレートに本当の気持ちを唄にしようと思って…。それでアルバムはこの曲を中心に書いていったんです。
 
例えば『IT’S』。これは最初の2行、『何か欠けてたんだね 僕たちは』というこの部分が言いたかったんですよ。だから結果的にサビっぽいフレーズで始まる曲が多くなってしまったんですけど(笑)。歌い出しの1行2行でわかってもらったら大丈夫、というのがあって
 
-『遠くへ行こう』もその形態ですが
 
そう、これも最初の2行が言えればいいんです(笑)詞は、うまくいってるカップルがどこかに行くような感じにも、駆け落ちしてるふうにも受け取れるしあとはもう聴いてくれる人が自由にイメージを膨らませてもらえれば…。
 
-それにしても今回は力強い作品になりましたね。
 
時間はあまりなかったけど言いたいことはちゃんと言えたかなという気がします。
詞はもちろん、サウンドも一発録りしたものが多くて、ていねいにというよりはその時の気持ちのまんまで録ってますからね。前作よりは色んな意味で置くが深いアルバムになったと思います。

Quote:月刊歌謡曲1998

 
 
本当に、中身もジャケットデザインも力強いアルバムです。
 
このアルバムがリリースされた頃に受験勉強が始まったのですが
私は塾や予備校に行くことができなかったので、
自宅での勉強時に、いつもかけていました。
 

思うことは
「早く自由になりたい、こんな過疎地から出ていきたい」
ということでした。
 
誰にもアドバイスされず、進学先に迷ったあの頃。
くじけそうになったこともあったけど
私を後押ししてくれたのは
心の中にある「大きな夢」でした。

 

 

 

 

東芝EMI移籍第1弾となる本作はあらゆる意味で山根康広の転機となったアルバムだ。
アナログ24チャンネル、マルチ×2台でのレコーディング。
ストレートなロックへと成長する彼の音楽にとって、このレコーディング方法がうまくマッチした。エンジンを聞かせたパワーサウンド、そしてシンプルなアレンジによって、より伝えたいことが明確に見えてきたような気がする。
 
歌詞の世界でも確実にこれまでの作品との変化が現れた。つまり単なるラブソングから人間的なもの社会的なものを書き始めたことだ。
彼が歌いたいことを書き、それをメロディーに乗せて歌う。このいたって単純なことが一番難しいことかもしれない。ある意味そんなことを考えさせられる作品に思える。
 
この辺りから彼の声に変化が現れたことにお気づきだろうか。デビュー当時切々と語りかけるあの切ない声が、人生の重みを持ったブルースへと変わっている。ツアーを重ねて鍛えられた喉は、そこから発せられるメロディーを男っぽいハスキーの声に成長させた
このアルバムで彼はより本格的なカリスマ的なアーティストへと歩み始めたのだろう。

Quote:DATA BOOK 栄光への軌跡

 そう、ご本人は「声がしゃがれてきた」なんておっしゃっていましたが
とても声が男っぽくなられてきてるんですよね。
もちろん、デビューされた頃の
線の細めの澄んだ声も素敵ですが、
 
大人の男性の貫禄が出てきた
太く力強い声も、またひとつ魅力です。
  

 

 

 

 

 

 

 I’LL BE THERE – この空の果てまでも –
 


 

私…この曲めっちゃ好きなんです…。
もう、初めて聴いたときに「ホウッ…」となってしまい…
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
─=Σ>─(๑°ㅁ°๑`)─
…ズキュン…

  
 
 

 

 

 
 
Y2が得意とする甘い歌詞。
深く壮大な愛を叙述したリリックは、
女性なら誰しも
「パートナーからこんなふうに思われたい」
という思いが反映されているよう。
 
 
 
それで出てきたPVが、これ↑かいっ!
( ゚д゚)・:∴ゴフッ!!(吐血) なんなんですか。マイハート。女子をキュン死させる気ですか。
 
 
 
そして顔面偏差値が高すぎる。
 
  

ジャーン…と重厚に始まるイントロ、
ドラマティックに曲を彩るストリングス。
MDに入れて毎日のように高校への通学時に聴いていました。

 
 

-ニューシングルI’LL BE THERE -この空の果てまでも – は愛に満ち溢れた壮大なスケールのバラードですね。
 
シングルというよりアルバムを前提とした曲作りだったんですが、その中でも一番ラブラブな曲ですね。今回は設定する要素をなるべく除いて、どんな人にも当てはまるというか、聞いてくれる人にいろんな解釈をしてもらえるアルバムを作ってたので。
 
-そういうテーマにしようと思ったのはなぜですか?
 
なんかね、ずっと作ってるうちに歌を作る意味というか、本当に一番言いたいことをちゃんと伝えられればいいなと思ったんです。いつも素直に書いているつもりなんですけど、気持ちの部分で「より内面的要素を出そうかな」と。
 
-意外だったんですが、「映画ルパン三世 カリオストロの城」がヒントになっているんだとか。
 
そうなんです、ルパン三世 結構好きなんですよ。テレビシリーズは子供の頃から見てましたけど。
特に映画になったカリオストロの城は、宮崎駿監督のヒューマニズム溢れる映画で、すごく好きだったんですよ。で、たまたまスタッフや友達と話している時にこの映画の話が出てきて「ああいうストーリーの曲を書いてみようかな」って。もう何度も見てるしパンフレットも持ってます。
 
-よほど好きなんですね。じゃあセリフまで覚えてたりして?
 
ええ覚えてますよ。ルパンが皇女クラリスを助けに行く時に言ってたセリフ。「困ったことがあったらいつでも言いな。おじさんは地球の裏側からだってすぐ飛んできてやるからな。」

-あの映画のルパンはかっこいいですね。同性としても憧れる。
 
いいですね、俺もあんなオヤジになりたいですね(笑)
 
-この曲の中にも「君のためなら空を飛ぶ羽にもなる」という頼もしいフレーズが出てきますね。
 
頼もしいですか?俺も大人になったんでしょうかね(笑)
あの空ってどこにいても繋がってるでしょ?たとえ恋人と遠く離れていても、空でつながっているから何かあってもすぐに飛んでいけそうな、そんなイメージがありますよね。

Quote:月刊歌謡曲 1998年

 

 

インタビューに答えられていたのは、リリース時(1998年初頭)の31歳のY2。
  
ええ、57歳、素敵なイケオジになられましたよ☺️
と若き日のY2にお伝えしたい。

 
 
 
 
 
そうそう、ルパン三世のこの映画、
海外でもすごく人気みたい。
 
うちの夫もBlu-rayディスクを持ってます。オジサンたちにも普及の名作なんだろうな。
  

北米版です。
 
 
 
 
上記のルパンのセリフは…
 
あーここかな。

…随分と簡略化された英語でした。
すぐに来るから、と。
 
 
 
日本語はやはり美しいですね☺️
 
 
 
 
 
 
 
 

 

 


15. 観覧車
 
DISK 2
01. BOYS & GIRLS
02. on the BACK STREET

 

この3曲が収録されているのは

6th Album
1999.10.20 Release
on the BACK STREET です

 

on the BACK STREET

  
 RUST

 C:20 M:70 Y:100 K:15
 

「RUST / ラスト」のカラーの印象がある6thアルバム。
レンガ色とか、錆(さび)色とも言います。
オレンジ色にも近いのですが、rust というのは
もう少し濃厚で陰影ある表情の色味と言えるかもしれません。かといって茶色でもなく。
彩度が低く、くすんだ赤みの、やや落ち着いたレンガ色。
イタリア語ではテラコッタとも言うのかな。大人っぽい抜け感を感じさせるカラーです。
32、3歳の、少し大人の余裕が出てきた、こなれ感たっぷりのアルバムですね。

 

 

ロック全開!
それがこの作品の第一印象である。レコーディングにライブメンバーを起用することで、レコーディングとステージとの音楽的垣根が取り払われたのは事実だ。つまりライブのグルーヴ感一体感が損なわれることなくレコーディングに活かされた初めてのアルバムとなったわけである。
もちろん彼はバッキングトラックのレコーディングから全て立ち会い、ライブと同様、メンバーに対してはプロデューサーの立場として振る舞いながらも、家族的なスタンスでレコーディングに挑んだ。
 
信頼関係の深いメンバーとのレコーディングで一層バンド的な色合いが濃くなり、このスタイルは以降のアルバムにも継続していくこととなった。
 
前作OneMomentからのシンプルでストレートなアレンジはいい形で今回にも踏襲され、その分緩急織り交ぜた構成は聴く者を飽きさせない。
詞に関してもメッセージソングが続々と登場し、よりヒューマン的な要素が色濃く反映されている。
 
20世紀に捧げる詩として書き下ろされた「LOVE GENERATION」やタイトルチューン「on the BACK STREET」がその最たるものだろう。
本作は20世紀最後を飾った6枚目のオリジナルアルバムであり、彼自身も気に入っている渾身の1枚である。

Quote:DATA BOOK 栄光への軌跡

 

すごく個人的にですが、
私にとって一番想い出が詰まっている特別なアルバムです。
おそらく、これが大学1回生のときにリリースされたからだと思うのですが。
  
 
 
受験勉強が終わり、
過疎地を離れ、小さな学生アパートで一人暮らしを始めました。
「単身引越しサービス」という、ものすごい小規模(1m四方)の荷物ワゴンの中に入れたのは
少しの服と
Y2のCD、FC会報、ツアーパンフ。
 
 
一人暮らしの新生活が始まり、再び夢を追いかけはじめ、
男女交際をするようになり、
そうしてリリースされたのがこのアルバムでした。
 
 
 
  

このアルバムをかけると
なにもかもが自由だったあの頃が思い出され
 
時折ふっと笑顔になり
 
そして
 
時折胸が苦しくなります。 
  
 
 

 

 
 
 
  
  

 
  
 
 
 

 

 

観覧車


 
 人生初の彼氏と買いに行ったCDですね(笑)
 
 
当時は消費税が5%でした。(例:1050円)
大学生協で買うと、原価(1000円)の5%引き(950円)で購入できるので
色々と必要なものは構内の生協で買っていました。
 
 
ただこのシングル、うちの生協のCDショップに売ってなかったんです。
それで「梅田に連れて行ってほしい」と
ちょうど付き合い始めたばかりの彼にお願いしました。懐かしいな
 
どの店舗に行ったんだっけ…
おそらく丸ビルのタワレコだったような気がします。
 
 
 

 
   Quote: 音楽雑誌1999年


 

ドラムスが印象的なイントロ。ライブで聴くとあれから何年も経った今も、心が高揚します。
ライブでなくても、よくこの曲は自宅でも聴いてしまい…
 
そうですね、洗濯物を干すときとかお皿洗ってるときによくかけてるな(笑)
単調な家事の時間も心を上げてくれる、大好きな曲です。
 
 
 
 

 

ここだけの話、この曲はおととしの冬にも一度レコーディングしていた。どうしてもイメージの違うものに仕上がったのでやり直ししたのである。人間、妥協はよくない。

 

曲が出来上がったのはリリースよりも2年前だったらしいのですが
録り直しをされたそうですね。

 

 

歌録りを済ませたらあとはスタッフ任せ、というアーティストが多い中、彼はアレンジはもちろん、リズム取りからトラックダウン、そしてマスタリングに至るまで全てプロデューサーとして立ち会う。それは自分が作った楽曲への責任に他ならないのだが、当然拘束される時間も長く、精神的にもプレッシャーを強要される。
曲を作った時のイメージと合わなければ、トラックダウンした作品であろうと1から取り直すこともある。また自らブースに入って歌い直すこともあれば、メンバーを呼んでソロの録り直しをすることも。そうやって徐々に曲のイメージに近づけていく。

Quote:DATA BOOK 栄光への軌跡

 

 

 
 
最初、有名なギタリストさんがレコーディングに参加されたそうですが
やはりグルーヴ感を大事にしているY2は
最終的に、やはり専属ギタリストのサトシさんにレコーディング参加されてもらったそう。
 
 

 
さすがのサトシさん、絶大なY2からの信頼。
そして二人のチームワークは絶大です😄
 
 
 
 
 

 
 

BOYS & GIRLS


  
 
本当にかっこいいこの曲!😆
イントロが長めなんですが、それもすごく凝っていて。
 

作っているうちにどんどんテンションが上がってきて大掛かりなレコーディングになってしまった。
まずイントロダクションが2部構成になってて。第1部ではストリングスをメインに使い、第2部からはブラスセクションも入ってくる。
おまけにエンディングはコーラスの大合唱である。

  
とご本人が言われるくらい、
本当に豪華なアレンジで重厚なサウンド!
イントロの2部構成は本当に聴きどころです😄
 
 

 
ものすごくスピード感あるロックナンバーで
私はこの曲を、Y2ソングの中で「最もクールな曲」と位置づけています。
 
ライブでパフォームされると「やったー!キターーー!!!!😆」
と興奮してしまうのですが
 
 
真夏のお祭りライブFIRE BALLでは
毎回、この曲のかっこよさを助長するような
きらびやかなステージライトも、「超」見ものです。

間奏のサトシさんのギターもすごくカッコいいですよね。
  
 
 
 
初めて聴いた19歳の頃、
「何この曲😲!イケてる!😆」
(↑覚えた関西弁を使ってみる)
 とハイテンションになりました。
 

 
 
 
 

 

on the BACK STREET


 

アルバムのコンセプトナンバーとして作った曲。
アルバムの中でもこの曲は最も抑揚が大きく、レコーディングも色々と難しかった。さらにマイナーコードからメジャーコードへ、そして再びマイナーコードへと移り変わるポイントが数多く登場するのだが、そのポイントを通り過ぎる瞬間にシーンが移り変わるといった構成や、後半にかけての大きなリット(曲のテンポが遅くなること)を使ってかなりドラマティックにしてみた。
このアルバムの最後を飾るナンバーにふさわしい曲に仕上がったと思う。

 

 

とご本人がおっしゃるくらい、美しすぎるアレンジで
華々しくこのアルバムのトリをつとめてくれている曲です。
 
 
  
 
 
  
 

私にとってこの6枚目のアルバム、そしてとりわけこの曲は、存在感が他とは違います。
そう感じるようになったのは、再びファンになってからなのですが…。
 
 
 
  
ファン第1期の若い頃は、この曲に特別な思いは抱いていませんでした。
「6枚目のアルバムの、最後の曲」
そういう認識で聴いていました。
 
 
 
大学時代の私にとって、Y2は「憧れ」の存在。
「私もこんなふうに、人に影響を与える表現者になりたい」
と思える存在でした。
 
 
 
愛を歌ったラブソングに対しては
キュンキュンして聴いていましたが
  
 

夢に対する表現がなされている歌詞に対しては、
ラブソングほどは深入りしなかったような気がします。

それが何故だかは分かりません。
 
今思えば
ただ、人生経験が浅かったからかなと思います。

 
 
 
まだ挫折を知らない学生だったからこそ
夢を追いかけている最中の身だったからこそ

 
  
この、on the BACK STREETのような
深い、深い意味のある歌詞に対して
そこまでは心が動かなかったのかもしれません。

 
 
 
 
  
 
 
山根康広 on the BACK STREET
 
もちろん当時、ライブにも行きましたが
この曲がこのライブの大トリであったことや、
ステージに架け橋の写真が出ていたことなどは印象に残っておらず、
 
 
スタッフさんの回顧録を読みながら
えっそうだったんだ?
と記憶を辿っています。(でも思い出せない)

 

 

音楽を始めたアマチュアの頃、彼は路地裏の少年だった。彼の前に立ちはだかる現実その隙間から垣間見た視線の先には、夢の橋がかかっていたに違いない。
それから何年の月日が流れたのだろうか。デビューというチャンスを手にし、ついに彼はメインストリートに立った。
そして路地裏から抜け出した彼の明日には、子供の頃に見たあの橋が今でも目の前に広がっているに違いない。
夢の架け橋。
目を閉じればいつもまぶたに浮かぶ橋。
誰もが心に持つこの橋を、決して忘れることはないだろう。

Quote:DATA BOOK 栄光への軌跡

 
 
 

 

あれから何年も経ち、出産を経て再びファンになり、Y2のラジオ番組を聴くようになりました。
当時STARTING OVERは19時スタート。

 
 
 
 
子供を寝かしつけた後に、
毎週金曜の晩、radikoで聴いていたのですが
 
 
 

 

 

その日、曲紹介の後に流れてきた「on the BACK STREET」に
心が苦しくなり
 
 
 
 
 
三角座りで空(くう)を見つめて、泣いていました。
 
 
 
 
  
 
 
 
 
 

 

タイミング悪く帰ってきた夫に
何があったんやと問われましたが

自分でもよく分からず…
 
  

  

 
 

 

 

脳内に駆け巡ったのは

狭く汚い、あの学生アパートの室内。

 

 

 

 

夢を追いかけていた大学1回生~3回生の頃、
当時の最新アルバムだった「on the BACK STREET」(1999.10)。

 

もしかしたら、私は
大学から帰宅後、
アルバムを複数かけ
最後、6枚目が終わるまでは頑張ろうと
デスクに向かっていたのかもしれません。

  
  

 

 

当時はOne of themだったこの曲に
年を取ってからこんなにも
心を直に掴まれるように感じるのは

 

 

常に隣にいた楽曲たちの中でも
このナンバーが毎日の私の最終伴走者であったから、
なのかもしれないな…と感じるようになりました。

 
 
 
 
 
 
 
 

 

私の中のY2の外見上の「主」のイメージは
今も
髪が少し短めの、まさに「on the BACK STREET」アルバムのジャケット写真に写られている感じです。

 

 

よくテレビに出られていた1993年、1994年頃のツーブロックのイメージでもなく
抱きしめて寝ていた(←愚行すみません)「One Moment」の頃の長い前髪のイメージでもなく

やっぱり「on the BACK STREET」とかアメリカを横断された「be-ALIVE」の頃の短めのイメージです。

 

 

1999年に田舎から進学で関西に出てきて、
イベント等で間近でお会いすることができるようになったからかな。

 

 

しかしそれ以上に

(結婚とかをまだ考えず)彼氏と愛しい時間を過ごし
希望に満ち溢れた将来を友人たちと語り
自分なら必ずできる、と疑わなかった…

 

 

そんな自由で無邪気だった頃にリリースされたアルバムで
ライブ会場では夢を後押ししてくれたから
そのイメージが焼き付いたのかもしれません。

 

 

将来を夢みて青春時代を共に駆け抜けたアルバム。

私にとっては、それが6thアルバム「on the BACK STREET」です。

 

 

 

 

 
  
 
 

 

 

03. SIDE BY ME

 

この曲が収録されているのは

7th Album
2002.04.24 Release
STARS. です

 

STARS.

  
 BRONZE

 C:40 M:65 Y:99 K:2
 

「BRONZE / ブロンズ」のカラーの印象がある7thアルバム。
銅とスズの合金であるブロンズは、渋い輝きと、金属の強さを合わせもった色
ブロンズ像などを見ても分かりますが、銅よりも渋い、強い輝きを感じます。
しかしそれでいて落ち着きを感じさせる色。他とのコントラストが強すぎる場合にも、しっかりとしたブロンズ色はしっとりと落ち着いた雰囲気になります。
力強く、落ち着きある洗練された色。キャリア10年目を迎えたY2の、円熟したワイルドさを彷彿とさせるアルバムです。

 

 

 

 

「みんなスターに憧れる。でも実際は誰もがスターなんだと思う。
自分が輝いているって思う瞬間が誰にもあるはずだし、未来を夢見て努力をするその姿、その行動が、周りの人を勇気づけることもある。だからSTARではなくてSTARS.なんだ。」
 
そんな彼の言葉を思い返しながらアルバムジャケットを眺めていた。STARS.まさに彼らしいタイトルだ。
スピーカーから流れてくるストレートなロックサウンドを聞きながら胸に突き刺さってくるメッセージを、僕は受け止めていた。メジャーデビューから10年。よくぞ彼はこんな素晴らしいアルバムを作ってくれた。いや10年続けてきたからこそできたこと。10年分の歴史が山根康広の作品に刻み込まれているということだろう。

Quote:DATA BOOK 栄光への軌跡

 

 

10年目を迎えられたY2、
バンド色、ロック色が濃くなった7thアルバムは
渋く力強い作品仕上がっていると思います。
 
 
 
 
私が4回生の、ちょうど就職活動を始めた頃にリリースされました。
当時は就職氷河期。
 
「夢が叶わなかったとしても、2番目に好きなことを仕事にしたい」

しかし次々にエントリーするも、
企業が要求する学歴が
いたって普通の文系学部の私にはなく
いつも1次選考で「足切り」を受け、就活が長引きました。

 
  

私は一体、どうしたらいいんだろう…。
毎日、悩んでいました。
 
 
 
 
そんなモヤモヤしていた頃
次の会社へ、また次の会社へ、と
履歴書を持って
いつもポータブルプレイヤーで聴いていたアルバムです。

 

 
 
 
 
 
 
デビュー10年目…ということで、
この年、読売新聞のインタビューを受けられていました。

 

Quote: 読売新聞 2022年

 

 

仕事を遅くに終え、車で走る。それぞれ職を持つバンド仲間が音楽スタジオに集まるのは、いつも午前零時を回っていた。それから朝まで練習する。途中にある川が、仕事と音楽の気持ちを切り替える境界線。
行きは「やらなあかん」と睡魔を振り払うが、帰りは朝の通勤渋滞に巻き込まれ、「疲れたな」とため息が出た。
(中略)
プロになって10年。好きなことを好きなスタイルでやり続ける姿勢は「変えない」。かつて困難を信念で乗り越えた自分があるから、そう言い切れる。

Quote:読売新聞夕刊 2022年2月4日

 

泣けるな…😢
 
 
 
山根さんはいつも一生懸命だな…
自分の夢も仕事も頑張ってたんだな…
 
 
 
私もしっかりしなきゃ…

 
弱気な私を励ましてくれたアルバムです。

 
  

 

 

SIDE BY ME

 

狭い汚い学生アパートで、何度も聴いた曲です。

当時、同じサークルのY君(元陸上部・細身の塩顔)に片想いしており

 

伝えようとするほど言えなくて
張り裂けそうな君への想い
あなたの瞳の中に僕はいるかい?

 

この歌詞がじーんと心にしみていました。

 

 

向こうは友人として普通に
「お前今日5限のメディア論出るんか」みたいに話しかけてきますが
自分の気持ちに気づいてしまったこちらは
「う、うん…(゚ロ゚;))((;゚ロ゚)」と意識してしまう。

 

 

伝えてしまったら、どうなるんだろう。

 
まさに自分の気持ちを歌われていたような時期でした。

 

 

 

 

ROUTE66を横断されて、帰国されてから初めてリリースされた曲ですね。
 
 
 
この曲のPVには、アメリカで撮影された映像が使われていますが、日本のスタジオで撮影されたと思われる映像も挟まれます。

 

これがまたカッコいいんだ(;//́Д/̀/)

 

 
少し影のあるY2の表情とか
落ち着いた背景とか
せつない歌詞にフィットしています。

 

 

シャイで口下手なY2のイメージが出ていて、
とてもいい雰囲気なんです。
歌詞に絡めたセンテンスとかも流れてきたりするんですよね。


  
 

…カッコいい……|ω・//)

 

 

1966年に生まれた彼が、最後の夢の道と言われたROUTE66を駆け抜けた。
そこで見つけたもの、新たに挑戦すべき夢、それらは我々にわかり得ない彼の大きな財産となっているに違いない。
しかしその中で生まれた楽曲は明らかに何かが新しく生まれたことを予感させる。そしてこれらの楽曲から山根康広の新たなる試みを推し量ることができる。
 
「リズム&ブルースやヒップホップ全盛の現代において、なぜ彼はロックなのだろうか。」
こんな疑問をレコードメーカーや関係者から浴びせられることも多い。ともすれば時代に逆行しているとまで言われたりもする。
 
山根康広の音楽性を持ってすれば、そういう楽曲を作ったり、アレンジを施すことは可能である。可能であろうし、いとも簡単にやってのけるはずだ。しかし流行りの音楽を追いかけていては、たとえそこそこ売れたとして、自分の音楽ではない。自分の伝えたいことではない。そんな音楽を作ったとしても決して自分を表現することはできない。
 
「こんな曲を書いてほしい」実際そういった要望に答えた曲もある。それはそれで嬉しいことだ。自分の書いた歌った曲が、人を勇気づけ夢と希望をサポートしている。そう実感できることもある。
しかしそれだけでいいのだろうか?自分が思うこと、それを正直に自分の言葉で伝えること、それが一番大事なことであり、人を共感させることではないのだろうか?
また彼が自ら語りかける詞がメッセージソングでありヒューマンソングであったため、単に音楽ジャンルでくくった場合、ロックと称されているだけなのかもしれない。それに彼にとってそんなジャンル分けはどうでもいいことかもしれない。
 
だからこそ山根康広は曲を作り歌い続ける。
1本の太い信念を持ち、さらに上昇し続ける彼には、彼のスタイルでこれからも歌い続けてほしい。

Quote:DATA BOOK 栄光への軌跡

 

 

 

 
  
 

 
 

 

04. この愛をかけて

 

この曲が収録されているのは

8th Album
2004.04.21 Release
HEAVEN & EARTH です

 

HEAVEN & EARTH

  
 INDIGO

 C:80 M:40 Y:0 K:55
 

「INDIGO / インディゴブルー」のカラーの印象がある8thアルバム。
 
顔が出ない代わりに、Y2のトレードマークであるジーンズがメインの色を占めています。
 
デニムは皆が楽しめて、世代も幅広く親しみのあるイメージですが、インディゴブルーとなると深みがあるので、その濃い紺色できりっとした印象を両立してくれる感じですね。
インディゴブルーのジーンズは黒に近い暗い色なので、スマートなイメージも与えます。デニム特有のカジュアルな印象も少なめの色です。

そして肌が見えているので、ちょっと辛口の印象もあるかもしれませんね。
 
サウンド的に、よりストレートになっているような感じもします。30代後半に向かうY2の、余計なものをそぎ落とした、骨太のサウンドが楽しめるアルバムだと思います。

 

愛や夢を後押しするソウルフルな楽曲が持ち味のシンガーソングライター 山根康広(37・大阪府出身)が8枚目のアルバム「HEAVEN & EARTH」の発表に合わせ、曲にかける想いを語った。
タイトルは「全ての人へ」を意味し10曲を収録。スカッと突き抜ける旋律で「もう一度暑くなれ」と鼓舞する「君よ輝け!」や管楽器の編曲が鮮烈な「HEART」は、1970-80年代のロックを原点とする山根の真骨頂。
一方、昨年10周年を迎えた音楽生活を振り返り「人は皆、周囲に支えられている」との実感を込めた「I’M NOT ALONE」。聞き手に寄り添うようなバラードだ。
 
「明日は来る。夢を捨てるな」といった、普段言えない当たり前のことをまっすぐ歌い続けたい。と山根。
数年前、偶然ラジオで曲を聴き自殺を思いとどまった、と手紙をくれた高校生がいたという。
メッセージはシンプルな歌詞とメロディーでこそ心に届くと再確認した。
結婚式での定番となったデビュー曲「Get along Together」の甘いイメージが根強いが、ラブソングはむしろ少ない。
 
目指すのは誰かの人生を彩り思い出の一部となる応援歌。
「それが人によって人生だったり夢や恋愛だったり。『父ちゃんこの曲聞いててんで。』と子供に伝えられる曲を作っていきたい。」

Quote:山陽新聞

 

 

 

 

この愛をかけて


 

このアルバムが出た頃、Y2の曲を聴く回数が減っていました。
 
まず、2003年にMOTHERから
CRIMSON SKYのリミテッドエディションが先行で出たんですね。

その時に
「うーん…?」
と感じたのが、心が離れて行った最初の1件だったと思います。

 

  
そして
社会に出てちょうど1年経った頃にリリースされたこのアルバム。
全曲聴いて、やはり
「山根さん、曲の感じが変わった…?」
と思ったことを覚えています。
 
 
 
自分の夢とY2の曲が密接にリンクしていた10年だった。
もう夢はあきらめて会社員になった。
 
そんなことから、 
もう心に響かなくなっていったのかもしれません。
 
 
「この愛をかけて」にいたっては
  
「キー高い曲やな…」

と思っただけでした。

 
 
そして、まったく聴かなくなっていった。
そんな記憶があります。 
  
  

 

 

  

 

 

それが…
2018年夏、Y2の楽曲に再会し、
「この人の楽曲が私の学生時代を保存してくれていた」と感動し、
これまでのアルバムを聴くようになり
そしてラジオ番組を聴くようになりました。
 
 
子育てと仕事をしながら
かけるのは、1stから7thアルバム。
8th「HEAVEN & EARTH」には想い出がないため、かけませんでした。
 
 
 
けれど、たまにラジオ番組で「HEAVEN & EARTH」内の曲がかかるんです。
それで
 
「ん? この曲こんな感じやったっけ?」
 
と思いました。

  
 

2019年、やっぱりこの人のライブにまた参加したい、とFCに再入会。
ライブでは再び心を潤してくれるような感じになり
「再会できてよかった」と思うようになりました。
 

  
 
 
 
 
 2020年、パンデミック勃発。
ミュージシャンたちをはじめ、エンターテインメント業界の方々の仕事の場が奪われました。
  
 
「せっかく再会できたのに…」
 
と深い悲しみに陥りました。
 
 
 
 
 
 
 
「Y2に会いたい」
と2020年4月に購入したのがBlu-ray「STARTING OVER 2014ライブ」
 

  
明日届く…明日届く…!と
園がクローズした子供たちと昼間めちゃくちゃ遊んで、
寝かしつけた後、
ベッドの脇でノートパソコンで再生しました。
 
 
 
 

 

 

 

山根康広 The 20th ANNIVERSARY "STARTING OVER"2014ライブ

中盤、盛り上がってきたところでY2がパフォームしたのは
 
「この愛をかけて」
 
  
 
私が聴くのは、2004年ぶりだったかも。
でも、
 
  
 
「えっ…こんな素敵な歌やったの?」
と驚いたんです。
 
  

 
 
イントロから、すごい観客の歓声。そして男性がやっているのか、ピュー!という指笛。
  
高めのキーはY2の暖みを醸し出し、
幸せな歌詞は女性陣をうっとりさせ
ゆったりとした曲調は、曲のテーマである「深い愛情」を物語るよう。
  
 
ニコニコして歌うY2。
あぁとても人気な曲なんだ…と
ライブ映像で改めてこの曲の素晴らしさを実感しました。
  
 
  
こんなにも、感じ方が変わる曲ってあるんですね…
と思うくらい
今では、もちろんお気に入りの曲の1つです😄
 

 
  

 
 
 
  

 
 
  
 

  

 

 

05. TAKE A CHANCE
06. SINCERELY
07. 夜間飛行
08. 八月の詩
 
10. WHITE LOVER

 

この5曲が収録されているのは

9th Album
2007.11.14 Release
GOLDEN FLYER です

 

GOLDEN FLYER

 LILAC
 C:50 M:60 Y:10 K:0

「LILAC / ライラック」のカラーの印象がある9thアルバム。
青みがかった紫、そして淡めという、
「甘さ&こなれ感」のバランスが絶妙なこの色。
非常に繊細な色で、使うのが難しいです。
デリケートな色なので、細やかさを感じさせます。
そんなライラック色を背景に持ってきたこのアルバムは、大人の色としての「透明感」「優しさ」を印象付けます。

 

 

 

 

メッセージ性だけにとどまらないのがこのアルバムの良いところであり、スゴイところである。
それは、まるで映画を観ているかのようにイメージをかき立てる情景描写、おもわず主人公になってしまうドラマ展開。
そしてなによりも、アルバム1枚が大きなストーリーになっているのには驚かされた。またメロディやサウンドにも、嬉しい発見がある。
全体を通して聴いてみると、いろんなバリエーションの楽曲があることに気づかされる。
 

曲調はもちろん、これまでの山根康広とは一味違うサウンドとなっている。実際、今回のアルバムではアレンジを楽しんだという。
ストレートに表現するものもありながら、大人のテイストを加え、深みのあるアレンジで世界観を拡げていく方法もとった。
 
 
大人という意味では、コードの使い方、サウンド作りにもこだわり、聴く人の予想をいい意味で裏切る場面も出てくるのだろう。
しかしながら、それが聴く者の心に心地よく入り込んでくるから不思議だ。

Quote:TOUR PAMPHLET GOLDEN FLYER

 

2018年夏、私がY2の「FIRE BALL」ライブ広告を電車で拝見し、
その日の晩に昔のCDを引っ張り出して聴くと、
思い出が溢れて寝れなくなってしまいました。
 
GOLDEN FLYER
「今どんな曲を書いてはるんだろう…」
と思って、まず購入したCDです。
 
13年ほどの長いブランクがあったにも関わらず、
1曲目からスーッと心に気持ちよく浸透していきました。
 
 
 
全曲、アレンジがすごく凝って作られてる!

というのが第1印象。
私をスルスルとファンに戻してくれたアルバムです。
 
 
 

 

SINCERELY

 

 

-アルバムHEAVEN & EARTH から1年4ヶ月ぶりとなるマキシングル「SINCERELY」はブライダルソングの定番になりそうな純愛ソング。
ドラマチックに展開するメロディーと、全てを包み込むようなスケール感を持ったサウンドに乗せ、永遠の愛を誓う歌詞をまっすぐに歌い上げている。
そんなラブソングを歌う山根康広節あふれる新曲を抱え、8月にはライブツアー「2005 SINCERELY」が行われる。
 
-今回の「SINCERELY」は久しぶりのラブソングですね。
  
そうですね、久々にラブソングでも書いてもいいかなって。
 
-え!そんな軽いノリなんですか(笑)
 
俺は体験をもとに書くことが多いんですけど、最近こういう恋愛してないなと思って書きましたね(笑)
 
-プロポーズや誓いにも取れる言葉で思いをまっすぐに綴ってますね。
 
多分俺にしか書けないと思うんですよ。めちゃくちゃストレートですから、自分でも小っ恥ずかしいんですけど…あえて小っぱ恥ずかしいことを書こうと。口ではちょっと言えないですからね。
 
-そうなんですか?さらっと言えそうな感じですけど…(笑)
 
いや言えないですよ、歌じゃないと無理。多分他の男性も言えないんじゃないですかこんなベタベタのことは…
でも女性の立場からしたら、こんな風に思われたら嬉しいでしょうね。包容力がある理想の男性じゃないですか。男性はみんな思ってることなんじゃないかな。敢えて確認を取ったことはないですけど(笑)

-「SINCERELY」は誠実を意味しますが、真っ当な恋愛に誠実さは必要不可欠だと思いますか?
 
そうでしょうね。お互いに信じ合えるところがないと恋愛はできないですもんね。でも大人になるといろんな事情があって子供の頃のようにはまっすぐ行きにくいじゃないですか。駆け引きも出てくるし、嘘も上手くなるし。でもこういう純粋な気持ちを忘れないでいきたいなっていう自分もそうだし、聴いた人にも思い出してもらえたらいいかな。

Quote:当時の音楽雑誌2005

 

ライブで大人気の「SINCERELY」。
今夏の人気投票、Y2ベストSONGでは
私はこの曲が1位になると思っていました…
(いや私だけではないはず)
 
 
結果は、2位!
新曲の「WITHOUT U」がダントツの1位でした。
 
 
 
SINCERELY」はY2がアラフォーになってから書かれた曲。
包み込まれるような暖かさが特徴のこの曲は
女性陣をうっとりさせる名曲のひとつです。
 
 

 

 

 

夜間飛行

非常に高い評価を受けている曲ですね。
ライブでもよくパフォームされる、鉄板ナンバー。
 
今年の夏のライブ「FIRE BALL」では、
この曲の際、
観客のペンライトが会場を揺らし
とても美しい光景となりました。
 
 
  

 
 
 
 

 
 
 
 
  

 
 

 

韓国のボーカルグループ「SG Wannabe」のサウンドプロデュース作品のひとつとして
リアレンジされたものは、都会的で洒落た印象。
 
美容院でかかってそうだよね。
こんな曲聴きながらカットされたい…。
 
 

  
 

 
 
 

 
 
 

八月の詩

 

 

皆、夢を持って生きている。特に10代から20代にかけては、いろんな夢が溢れかえっていたに違いない。だけど、30代を迎えるようになると、夢だけを追いかけていられない、という現実に突き当たる。
人は少しずつ、夢をあきらめてゆく。40代から先は、さらに夢は遠くなり、昔あんな夢を持っていた時期もあった…などという郷愁とともに、忘れ去られる存在になってしまうのだろう。
  
でも、夢を追いかけていたいたあの頃に見上げた空と今の空は変わらない。むしろ変わってしまったのは、自分の方だ。
そんなことすら忘れて、毎日追われるように日々を生きていくうちに、大人になったんだから仕方ない、などと自分に言い訳をするということは、あの8月の空さえ忘れてしまうということ。
 
ライブ会場で、みんなと一緒にこの歌を歌うことによって、もう一度みんなと大きな夢を作りたい。
そして、みんなも夢を忘れないでほしい…。
歌詞を覚える必要などない。気持ちがあればそれで充分だ。
彼は、確かにそう語っていた。

Quote:TOUR PAMPHLET ‘Route 816 LIVE IN KOBE ARENA’

 

そうですね。私自身も
「変わってしまったのは、当時22歳の自分」
ということを実感しています。
 
 
会社員になり、夢をあきらめ
キャリアのことばかり考え
いつしかY2の曲を聴かなくなりました。
 
そしていつしか会社をやめ、独立しました。
 
 
 
しかし、
娘を持ち、体調を心配し、
毎週のように小児科に連れて行くようになると
自分の仕事のことなど、どうでもよくなったんです。
  
  
何よりも、この子の身体を丈夫にして
普通の子として、普通の人生を歩ませてあげたい。
人生の主役は子どもたちになりました。
自身のビジネスキャリアに関心がなくなり、子どものためなら転職もふと頭をよぎるほど。

 
 

 
 
そんな頃、Y2の曲に再会しました。
久しぶりに聴いた曲は、過去の想いをブリングバックし
 
「あぁ、あの頃私は、あんなにも夢を追いかけていた」
 
と思い出にひたるようになりました。

 
 
あの頃、あんなに頑張れたのは
この人の楽曲があったからだ。 

 

 
もう戻れない学生時代。
 
「八月の詩」を聴きながら
その思いを大事にしています。
 

 

 

 

 

 

09. 林檎の木
 
11. 唇よ愛をさけべ
12. CLOUD 9
13. 愛しのマリア
14. MUSICMAN

 

この5曲が収録されているのは

10th Album
2013.06.26 Release
MUSICMAN です

 

MUSICMAN

  
 BITTER CHOCOLATE

 C:0 M:53 Y:70 K:77
 

「BITTER CHOCOLATE / ビターチョコレート」のカラーの印象がある10thアルバム。
ビターチョコレートの色は、「暖色系」の色に黒が混ざり
「重厚感」を醸し出します。
加えて「安定感」の印象もあり、
「さすがの10枚目」という存在感を増す色ですね。

 
ココアブラウンなどの普通のチョコレート色は甘く軽やかな印象を与えますが
ビターチョコレートのような深い色は、
「苦み」「渋み」「落ち着き」「深み」を与えます。
 
 
重厚感が漂う大人の質感
彩度は低いものの、でも真っ黒ではないので暗さはあまりなく、
信頼感も醸し出します

 
20周年で出された10枚目。さすがの10枚目です。

 

20周年を迎えた“ROCK”シンガーソングライター 山根康広。6月26日 10枚目となるオリジナルアルバム『MUSICMAN』をリリースした。彼の生き様がそのまま反映されたとも言える今作には、あの頃から変わらぬ、誰もが口ずさめる、日本人だからこそ奏でられるロックナンバーばかりが収められている。

Quote:billboard-japan.com

 

 

 

 

林檎の木

 

CLOUD 9

 

愛しのマリア

 

 

 

 

 

今回のベストアルバムには入っていない新譜ですが
そして最後に11枚目も。
 
素敵なジャケ写です。

 
 

11th Album
2023.12.6 Release
I AM

 

I AM

  
 IVORY WHITE

 C:0 M:1 Y:12 K:5
 

「IVORY / アイボリー」のカラーの印象がある11thアルバム。

 
 
このベストアルバムと同日リリースとなった11作目は、
ホワイトで来ました。

 
 
まさかの「白」、
いや…
確かにばっちりタイトルと合っています。

 
 
 
 

そして
ビターチョコレート色の渋い前作と比べ
今回は背景に何もオブジェクトが無し。
自分自身。
それを象徴させるデザインですね。

 
そして
真っ白ではなく、ほんのり象牙色の背景は
Y2の温かみを醸し出しているよう。

  
 
 
 
 
普段、Y2はとても姿勢の良い方です。
背筋をピンと伸ばして、少し足を開いて立ち
ものすごい声量でスーッとストレートに歌い上げるその姿は
30年前から全く変わりません。
その姿勢の良さか、ピアノを弾くシルエットも美しいです。

 
  
しかし
このジャケット写真では
背筋を伸ばし顎をひいたキメ写真ではなく

右手をポケットに入れ、少し自然な、リラックスしたような
でもまっすぐに前を見据えるY2が見られます。

 
 
 
 
 
 
真っ白ではなく、
アイボリーというのは
クリーム色が薄く入っており、若干グレーの色味も入っています。

 
「清廉さ」「純白」を醸し出すホワイトに比べ、
アイボリーは明度が低いためにナチュラルな印象があります。
  
何より、優しさや気品、落ち着きを感じさせる色。
柔らかさと高級感を同時に醸し出し、
気品のある雰囲気が生まれます。

 
 
 
 
 
アイボリーと相反する色は黒です。
 
黒いジャケットを着たY2がその前に立つと
アイボリーの柔らかい印象を黒が引き締め、
スマートさを醸し出し、
その濃い色味のシックさが増長されます。

 
まさに、30周年を迎えたY2をうまく表現したジャケットデザインではないでしょうか。
 
(熊野さん、いつも素敵なY2の写真をありがとうございます。)

  
 
 
 

 
「I AM」
今の自分を聴いてほしい。
Y2がつけたタイトルにこめられた想い。
11作目も素晴らしい出来栄えで、私にはまたひとつ宝物が増えました。

 
  
 
 
 
 
 
このアルバムは
聴いている人の人生のかけらになれれば…とのことで
「PIECE OF LIFE」
と名付けられたそうです。
 
 

 

 

今年の1月にリリースしたシングル「Get Along Together」が大ヒット中の山根康広。平成の結婚式定番ソングを作り出した彼の目標は
「人の人生の中で思い出の一曲として心に残る歌を作ること」
だと語ってくれた。
今年1月に発売したデビューシングル 「Get Along Together」が地元の 大阪有線から火がつきじわじわと上昇。今や全国区に名を広めた山根康広。
伸びやかなボーカルで永遠の愛を歌ったこの曲は、弾き語りのシンプルなバラードだ。最近では結婚式ソングや遠距離恋愛ソングとして定着している。
 
友人の結婚式のために 書き下ろした歌なんです。式の前日の夜までできなくて気分を変えようと思ってシャワーを浴びていたらパッと浮かんだナンバー。実際にその披露宴で歌ったんですけど、ステージよりずっと緊張しました。まあ間違えても 誰もわからなかったでしょうけど(笑)
 
個人的に友人に送ったこの歌がこんなにもロングヒットになろうとは彼自身も予測していなかったはずだ。 9月には好評を受けてニューバージョンを発売。シングルに引っ張られる形で、3月に発売したファーストアルバム「BACK TO THE TIME」もグングンとチャートを登り、現在はすでに入手できないという状態。そこで 11月10日にファーストのリミックスアルバムを発売した。
 
リミックスと言っても大幅に曲の雰囲気を変えたわけではないんです、今回はあくまで 音の質を良くしたという感じ。チャンネル数も増えたので、打ち込みだったハーモニカ などの音を生に差し替えたりハモリを多く取り入れたりしています。一番明確に違いがわかるのが「夏の日の中」かな。今回のは生音がたくさん入っています。
 
デビュー アルバムは「初めまして」との気持ちを込めた名刺の代わりの作品だと語るアルバムのコンセプトはタイトル通り「あの日に帰りたい」だ。
 
僕は ボーカリストとしてのこだわりはあまり持ってないんです。むしろソングライターとしてもっともっと成長したい。聞いてくれるみんなにとって人生の中で思い出の一曲として心に焼き付くような作品を作ることが目標です。

Quote:WHAT’S IN? 1993年12月

 

デビュー年のインタビュー記事を読みました。
そこからも、Y2は

 
 
「初志貫徹」

 

であることが分かります。
 
 
30年前から何も変わっていません。
目指すところは
「誰かの人生のかけらに」

 

 
 
 
 
厳しい音楽業界での30年。Y2にとってどんな30年だったのでしょう。
サラリーマンをしているよりも、ずっとずっと過酷な状況に陥ったことも多かったのではないでしょうか。
 
苦労話はあまりされないので、ファンには分かりません。

 
 
 
 
  
常に日本中の多くの人の評価の中で仕事をし
代わりがいないため、体調が悪くてもステージに立たなければいけない。
レコード会社の意向にも沿わないといけない。
パンデミックのようなことになれば、有無を言わさず仕事の場を奪われる。
 
 
そんな、時折心が折れてしまうような、たいへんな職業だと思います。

 
 
 
 
 
  
でも、そういう過酷さもふまえても、
音楽家というのは、
たくさんの人に「夢」と「感動」を与えられる職業

 
 
 
 
 

 
このアルバムは
「PIECE OF LIFE」
人生のひとかけら
というタイトルですが
 
 
 
 
 
 
Y2から
「大きな夢」
「たくさんの感動」
を受け取った私にとっては
 
個人的に

 
 
「a BIG PART OF my LIFE」
私の人生において大きな存在

 
 
 
 
といった位置づけです。

 
 
 
 
 
 
Y2、またひとつ宝物をありがとう
これからもついて行きます☺️
  
 

 
 
 

 

The album was named “PIECE OF LIFE” as “I would be happy if my songs could be a piece of the life of the people who listen to them”.
 
 
 
Nothing has changed for him in 30 years.
 
It was his 30 years in the music industry, which is a tough one to even stay alive in.
And what were those 30 years like for him?
I am sure he has often found himself in much, much tougher situations than if he had been a company employee.
 
However, even with such harshness, being a musician is a profession that can give “dreams” and “impressions” to many people.
 
 
 
For me, having received “big dreams” and “a lot of excitement” from Y2, this album is more like “a BIG PART OF my LIFE” rather than “PIECE OF LIFE”.