「Yellを君に」にはすごい力があると思う

「Yellを君に」(1994)
 
もう25年前の山根さんの曲なんですが、今も私はよく聴いています。
手元に3種類あります。
・アルバム「DESTINY」の4曲目(1994)
・3rdシングル(1994)
・オーケストラバージョン(2019)(←2002?)
 

アルバム「DESTINY」の4曲目

私が1番好きなのは、DESTINYに収録されているものです。
1994年5月発売。
 
私は当時、中学2年生で、あることに悩んでいました。
いじめられていたわけではないのですが
自分に課された予想外のことに性格上対応しきれず
日々、泣いていたんです。
そんなときに山根さんの「Yellを君に」を毎日聴いて
たいへんなのは今だけだ、これが終わればきっと明るい、
と頑張ったんですね。
DESTINYとBACK TO THE TIMEの2アルバムばかりをCDラジカセでかけ、
本当に毎日、「Yellを君に」を擦り切れるほど聴きました。
 
 
悩んでいることは親にも言いたくなかったし
言ったところで、恐らく親にとっては
「気にするな、考えるな」みたいに言われることが分かっていました。
でも私にとっては大問題で。
ただひたすら、この曲を聴いて、ひたすら耐えた毎日でした。
 
 

3rdシングル

「Yellを君に」は山根さんの3rdシングルとして発表されました。
これは、アルバムDESTINY発売後に
ファン・リスナーからレコード会社やプロダクションに多くの声が寄せられ
シングルカットされたんですね。
 
アレンジが変わり、アカペラでの始まりの、しっとりした曲として発売されました。
こちらもいっぱい聴きました。
 
 
シングルバージョンを
ミュージックステーションで歌われたお姿を、今でも覚えています。
 
有賀さつきさんに、コンサート会場を間違えられたとか?みたいな話を持ち掛けられて。
どのアーティストさんの楽屋に間違えていかれたんですか?ということを聞かれ
「えっと…」って子犬のような目で思い出している姿が懐かしいです(笑)
 
 
Racing the Moon1994ツアー。
秋田での公演の際、スタッフさんが間違えて違う会場に山根さんを連れていってしまい、
楽屋に貼ってあった名前を見て「ちがうやん!」と気づき
ツアーロゴが背中に入ったジャンパーが見られないように
壁づたいにカニ歩きで会場を出た、という「秋田事件」。
 
 
生放送。山根さんはふとももをトントントントンと手で叩いて思い出そうとしてはったんですが、
アーティストの名前が出てこず、スタジオ観覧席のファンから
「ジュン・スカイ・ウォーカーズ!!」って声が聞こえてきて助かりました(笑)
いくつかの音楽雑誌で公表されていたから、ファンの間では周知の事件でした^^;
 
 
 
アルバムバージョン、シングルバージョン、どちらも好きでしたが、
先に発表されたDESTINYの方が、私はより好きです。
パンフルートという民族楽器を使われていて、これが胸にキュンキュン来るんですよね。
ひたすら泣きました。
「Yellを君に」には、本当に助けられました。
 

オーケストラバージョン

「Yellを君に オーケストラバージョン」は、
Guardianのm-cardに入っていたものです。
 
ストリングスの美しい壮大な曲として生まれ変わったんですね。
とても嬉しいです!
 
 
山根さんはピアノのアレンジがいつもすごく美しくて
やっぱりピアニストは違うなあ!といつも驚くのですが
ストリングスのアレンジも、毎回ものすごく素晴らしいと思います。
本当に、いつか映画音楽なんかも手がけられたいいのになぁ、
と本気で思います。
 
 
 
このオーケストラバージョン、いつ頃歌われたのかは分かりかねるのですが(もしかしたら2002年の「10 LOVE SONGS」アルバムからかもしれません。このCDは持っていません。)
深みのある声ですよね。
BE-FREEの頃の高い声や1stアルバムの頃の澄んだ声も好きですが
年齢を重ねられた深みのある声も、私は大好きです。
その分、心にズーンと来ます。
自分が歳を取った分、お若い頃の山根さんよりも年上になってしまったこともあり
常に大人の包容力で包んでほしいなあ、という気持ちから、かもしれません。
 
 
 
 
娘が2度目の入院をしたとき。
救急車を呼び、夜間救急へ運ばれ、点滴に繋がれ…
もう、私は頭の中がグシャグシャで、
ただひたすら手が震えていました。
後遺症は?今後はどうなるのか?
ということばかりが頭の中をめぐるのですが
私は会社員ではないため、仕事を振る仲間もおらず
このまま自分でやったほうがいい、とモバイルwifi片手に病室で深夜作業。
主人は息子の登園準備が分からないから、私が毎朝病院を抜け出して自宅に帰る、、という日々でした。
 
 
入院してしばらくし、娘の症状が落ち着き、寝たときに
「私も少し落ち着こう。山根さんの曲を聴こう」と、
いつもマザーズバッグに入れているウォークマンをONにすると
「Yellを君に(DESTINY)」から始まったんですね。
※カーステレオが古く曲が入れられないので、いつもウォークマンをbluetoothで繋いで、園まで運転しています。いつも山根さんのどれかのアルバムを流しっぱなしです。
 
 
偶然にもその時に一番自分に必要だった曲が流れてきて
娘の寝顔を見ながら、
「あぁ私は25年経ってもこの曲に助けられているんだなぁ」
ボロボロと泣きました。
 
 
 
同時に病室では、「CLOUD9」(2012)にも励まされました。
山根さんの壮大なバラードは
自分が苦境に立たされた時に、特に胸に響きます。
アレンジもそうなのですが、いつも思うのは
ストレートであるこそ、直球で心にくる歌詞。
 
「悲しい時も笑える時も 僕がここにいるから」
「それでダメなら 僕の笑顔全部あげる」
という歌詞が、このとき
私の中で
「悲しい時も笑える時も ママがここにいるから」
「それでダメなら ママの笑顔全部あげる」
という、娘への応援歌になったんです。
 
 
「Yellを君に」
この曲はものすごい力を持っていると思うのです。
きっと、今もどこかで(とくに被災地のみなさん)
たくさんの人を励ましているはず、そう思えてならないです。